銀行の窓口へ行った時、保険を勧められた事はありませんか?
そう、悪名高い「外貨建個人年金保険」もしくは「外貨建終身保険」。
外貨なので当然為替リスクがあるわけですが、これを銀行員が理解の少ない高齢者に売ったとして散々叩かれていた時期もあります。
これらの商品を否定する訳ではありません。がしかし、銀行員が手数料欲しさのため、高齢者に対し少ない説明で販売していたのは事実。
さらに今の市場情勢ではお勧めは出来ません。
そのくせ今も昔も銀行員は保険商品を販売したがります。
それはなぜか?
銀行で相談すると保険を勧められる話
これは、実際あると思います。
銀行員が勧めてくる一時払いの保険というのは、ぶっちゃけ、外貨建て(米ドルか豪ドル)。日本円だと金利が低すぎて商品が無い、あったとしても定期預金程度の金利しかつかないので、これは仕方がありません。
保険会社の定額年金保険などは、加入時の手数料が4%前後と、投資信託の購入時手数料よりも高い場合が多いです。
しかも10年固定金利なので、銀行員からすると説明が楽!(笑)
よくお客様から「どうして保険を売るんですか?保険を販売することで銀行員に何のメリットがあるんですか?」という質問を受けます。
受けたくない質問の一つです。何のことはない、代理店手数料が入ってくるからです。正直にお答えするしかありません。
銀行員は投信よりも保険を売りたがる?
昔はよく投信の乗り換えが横行していましたが、最近は当局の監視が厳しく、大手行や証券会社も乗り換え勧誘は控えるようになっています。
さらに、手数料の高い保険の乗り換えは目立つので、あまりしなくなりました。
売りっぱなしになることが多い。なので銀行員的には投信よりは保険となります。実際上司からの指示も「保険を売れ。」となりがちです。
転勤の近い人間が大量の保険販売をし、さっさといなくなるケースも散々見てきました・・・。
銀行員は説明不足などによりお客様に不利益を生じさせた場合、「ADR」というものにかけられる可能性があります。簡単な訴訟のようなものですね。
証券会社だとたまにそのケースはあると思いますが、銀行では滅多にないので、当然それが起こると大騒ぎになります。
自分の今までの上司達も、大体投信より保険を売る派が多かったですね〜。投信は将来的に訴訟になる可能性が高い、と思っている人も多いです。
この考えに対しては現在もすごく疑問を感じています。保険だってリスクがあるのに。どうして投信よりも保険が安全だと思うのでしょうかね?
今外債投資をしてはいけない理由
アメリカやオーストラリアの長期金利が適用されるので、固定金利となるわけですが、米国について言えば今の長期金利は1.3%(7月16日現在)。
アメリカはコロナ不況から早くも立ち直り、経済指標が良くなってきていて中長期的には金利上昇が見込まれます。
外貨建て保険というのは要するに外債運用、外国の国債のことです。預金と違い債券運用というのは金利上昇期には不向きとなります。
よって、今外貨建て保険に入るということはマーケットに逆らうことになるのです。ナンセンスな運用と言えるでしょう。
金利が上がっていくであろう時、長期の固定金利ものに投資してはいけません。
日本の定期預金で考えてみましょう。
今、日本の定期預金の金利は低金利で0.002%程度しか付きませんが、仮にこの金利が毎年1%上がって行くと考えると、どうでしょう。
10年で0.002%の固定金利にするでしょうか?しませんよね。
債券というのは償還まで保有すると満額戻ってきますが、金利上昇後途中売却した場合はその時の金利情勢により、いくらになるかわかりません。元本割れもあり得ます。
これを理解してほしいのです。
今米国債で運用する商品は、絶対にお勧めしません。銀行としては注力していますが。
保険と外債はどう違うか
保険は外債運用ですから、同じです。
違うのは、外債より手数料を高くし、金利も多くつけています。
つまり、購入時の手数料を外債より多く取り、満期まで保有すると外債よりは利回りが少し高くなるような仕組みになっているのです。つまり中途解約をしづらくしています。
保険商品というのは往々にして、解約しにくくアレンジされているものが多い。というかほとんどそう考えて作られていると思うのです。
これが私が保険を好きになれない理由です。
外貨建保険が登場したワケ
以前「変額年金保険」というものが販売されておりました。
ざっくりご説明しますと、一時払いをしてから10年間据え置き投資信託で運用をするのですが、10年後に運用が悪く、元本割れとなった場合は保険会社が保証をして元本をお返しする、といったものでした。
そこで、リーマンショックです。
この多くの変額年金保険は元本割れとなり、保険会社がお客様の損失分を保証することになりました。
その結果保険会社は大きな損失を抱えることとなり、この商品を販売しなくなりました。
そして、外貨建て保険を売るようになった、という流れです。
私は個人的に、手数料についてはそれなりのリターンがあって納得できる内容の商品なら払ってもいいと思っています。
米国金利が高止まり、下降気味になった時など、長期金利で固定してもいい時期なら外債、いや保険に投資しても良いかもしれません。
でも今はその時ではないでしょう。
銀行員からの保険勧誘には注意してくださいね。

